道の駅の中には、廃止となってしまった駅、いわゆる「廃駅」が存在します。
経営難や老朽化で一時休業するケースは時々ありますが、廃駅は国土交通省の道の駅登録が取り消しということですから、再開を期待することもできません。
ちなみに、以前は「登録抹消」という表現が使われていましたが、現在は国交省のサイトでも「登録取消」と記載されています。
2024年1月現在、廃駅となった道の駅は4駅あります。
このページではその廃駅を紹介します。
道の駅茶処 和束(ちゃどころ わづか)は京都府南部の和束町にあった道の駅。
1993年4月22日の第1回登録で京都府第1号の道の駅として登録されましたが、2004年3月30日に登録取消となりました。
私が道の駅巡りを始めた頃には既に廃駅となっていましたので、営業していた時の様子は分かりませんしスタンプも押せていません。
廃駅となった後は「カラオケ居酒屋 駅」として営業し、スタンプも残されていたそうですが、そちらも閉店して残念ながらスタンプは撤去されてしまいました。
ただ、道の駅に隣接するローソンは現在も営業しているためそちらを訪問しました。
こちらがローソン和束南店です。(2019年1月訪問)
建物は道の駅当時のままで、ローソンの右側部分が道の駅だったようです。
駅名のとおり周辺には茶畑が広がるお茶の産地です。
現在は近くに「お茶の京都 みなみやましろ村」という道の駅がありますが、ここが道の駅だった当時は京都府南部で唯一の道の駅でした。
廃駅後15年間そのままの姿で残されていた駅舎ですが、解体工事が行われるという噂を聞いて慌てて訪問しました。
現在は左側の元々ローソンだった部分が解体され、ローソンが右側に移転しています。
道の駅当時の面影が少し薄れて寂しさはありますが、完全に解体されなくて良かったと思います。
駐車場は、ローソンとしては広いですが、道の駅としては狭いかなという印象です。
土日祝日限定で「美土里屋」という和菓子屋さんが駐車場に出店しています。
近くにある「日本で最も美しい村」の標識です。
この標識はかつて道の駅の案内標識が設置されていた標識柱を利用して設置しているようです。
この「茶源郷 和束」の標識も、もしかしたらかつては道の駅の標識だったのかもしれません。
■写真集
道の駅山崎(やまさき)は兵庫県宍粟市(旧・山崎町)にあった道の駅。
1993年4月22日の第1回登録で兵庫県第2号の道の駅として登録されましたが、2013年4月1日に登録取消となりました。
登録取消の理由は、土地の賃貸借契約が満了となったためだそうです。
2013年3月に訪問しました。
■案内標識・登録証・駅舎
■スタンプ・記念きっぷ
閉店の2週間前に訪問したため通常のきっぷは売り切れで、特別きっぷだけ入手できました。
道の駅足寄湖(あしょろこ)は北海道足寄町にあった道の駅。
1993年4月22日の第1回登録で北海道第10号の道の駅として登録されましたが、2022年1月31日に登録取消となりました。
足寄町HPによると登録取消の理由は、同じ足寄町内にある道の駅「あしょろ銀河ホール21」に道の駅機能を統合するためだそうです。
2021年9月に訪問しました。
訪問当時、売店等は休業していましたが、無人の道の駅として運営されていました。
■案内標識・登録証・駅舎
■スタンプ・道プレ
道プレは「あしょろ銀河ホール21」で販売していましたが、きっぷは販売中止で入手できませんでした。(銀河ホール21としてはきっぷも販売する気満々でしたが、きっぷ製造元の事情で販売できなかったようです。)
駐車場の隅にある道の駅施設。
右がトイレで左の小さい小屋が情報コーナーです。
かつてはチーズ工房や売店があったそうです。
閉店後は暫くの間、全国でも珍しい無人の道の駅として存続していました。
駅前の国道241号の交通量は結構あるので、魅力的な施設があれば存続できたのではと思いました。
上の方にある「エーデルケーゼ館」です。
売店のあった建物ですが、閉店後は閉鎖され使われていない状態でした。
情報コーナーです。
無人化に伴い建てられたようで、「道の駅足寄湖」の看板が設置されています。
中はパンフレットが置いてあり、登録証もこの中に掲示されていました。
当初はスタンプもこちらにあったようですが、管理ができないため「あしょろ銀河ホール21」に移設されました。
廃止後の旧駅舎です。(2022年6月訪問)
駅前の標識は撤去されていましたが、建物に変化はありません。
駐車場、トイレ、ドッグランは引き続き利用可能です。
廃止後は「道の駅足寄湖」の看板が撤去され、登録証も撤去されていました。
ちなみに、「足寄湖」という駅名ですが駐車場から足寄湖は見えません。
エーデルケーゼ館の近くまで行くと、少しだけ足寄湖が見えます。
■写真集
道の駅フォーレスト276大滝(おおたき)は北海道伊達市(旧・大滝村)にあった道の駅。
1996年4月16日の第10回登録で北海道第33号の道の駅として登録されましたが、2022年1月31日に登録取消となりました。
伊達市HPによると登録取消の理由は、施設の老朽化により建て替えを含めて検討したものの再開の見込みが立たず、「利用者に多様なサービスを提供する施設であって、道路及び地域に関する情報を提供する案内所または案内するコーナーがあるものが備わっていること」という要件を満たせなくなったためだそうです。
2013年8月に訪問しました。
訪問当時は売店等も営業していましたが、2017年10月に閉店。
2017年12月まで休業の予定が2018年3月まで休業期間延長、さらに2021年3月まで再度延長となり、結局再開されないまま廃止となってしまいました。
■案内標識・登録証・駅舎
■スタンプ・記念きっぷ・道プレ
スタンプは閉店後も2018年3月末までは大滝総合支所で押せたようですが、それ以降は押印できなくなりました。
右側から見たメイン施設全景です。
中央に入口があり、右側がレストラン、左側が売店でした。
メイン施設の左側にある「大滝森林せせらぎ館」です。
「世界最大ログハウスの里」の看板の後ろに立派な建物がありますが、使われていない様子でした。
調べてみると2009年4月から休館していたようです。
この道の駅の名物が、自動演奏のピアノがある豪華なトイレでした。
現在では、福岡県の道の駅「おおとう桜街道」のピアノがある1億円トイレが有名ですが、おおとう桜街道ができる前はここが唯一だったと思います。
トイレ自体は、確かにそれなりの広さはありましたが、新しい道の駅のトイレと比べると大したことないかなあという感じで、ちょっと期待外れでした。
廃止後の旧駅舎です。(2022年6月訪問)
駐車場は閉鎖され、少し荒れた雰囲気でしたが、建物はまだそのまま残っていました。
道の駅の隣にある「きのこ王国」です。
道の駅とは関係ありません。
こちらは現在も営業していて、賑わっています。
道の駅が営業していた頃もきのこ王国の方が賑わっていて、道の駅は寂しい印象を受けました。
きのこ王国の方が特徴があって面白いので、お客さんを取られていたのだと思います。
■写真集
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